2022.05.20
Welpa相談室 vol.07 噛み合わせや歯並びの治療、初夏だからこそ必要な歯のケアとは?
気になっているけど、病院へ行くのはちょっと大袈裟だから…とほったらかしている身体や心のお悩み、ありませんか? Welpa相談室では、そんな日々のモヤモヤに耳を傾け、わかりやすくお答えします。第7回は、歯ついての疑問。噛み合わせの大切さや、初夏に必要な歯のケアについて、Welpa心斎橋にあるNINE DENTALの竹山先生にお話を伺いました。
Illustration Yukiko Kata
Text & Edit RCKT / Rocket Company*
お悩み:若い頃には気にならなかった噛み合わせが最近気になります。年齢で歯並びって変わるのでしょうか?
はい、あります。まず、長年使っていくことで歯がすり減り、噛み合わせの高さが低くなり深く噛んでしまうので歯が前に出てきたり、顎の骨が成長することで(80歳くらいまで成長します)歯の位置が徐々に移動してしまうことがあります。それに、親知らずで他の歯が押されて歯並びが変わったり、舌の癖や爪をかむ癖により歯が移動したりもします。
このように、さまざまな要素によって歯並びが変わってしまうのです。噛み合わせが気になる場合、その原因を見極めることが何より大切。その歯が原因であればその歯を治療し、そもそも歯並びが悪いことが原因であれば矯正治療で対応します。
矯正治療は10年くらい前までは審美目的とされることも多かったですが、今は「健康」の視点で考えるべきという潮流になっています。歯並びがきれいだと噛みやすいですし、歯磨きしやすいという先制医療の観点からも、歯並びは重要です。
矯正治療というと昔はワイヤーしかなかったんですが、今はマウスピースを使用することも。ワイヤーは「矯正」という視点では確実にコントロールができるのですが、通院の頻度や固定時の痛み・歯磨きがしにくくなるなどのデメリットがあります。マウスピースは痛みや通院頻度の負担も低いのですが、ご自身で決められた使用法をしっかり守らないといけない。かかる期間はあまり変わらず、全体なら2〜3年、前歯だけなら半年くらいで終わる場合も。
当院では現在はマウスピース矯正のみの対応です。光学スキャナーを導入しているので、簡単に矯正可能かどうかチェックできますよ。
お悩み:初夏だからこそ、しておくべき予防やケアはありますか?
夏といえば、ビアガーデンやお祭り等でお酒を飲む機会が増える季節。お酒は酸性度が高いものが多く、歯の表面のエナメル質はPHが上がる(酸性に傾く)と溶け出す性質があるので歯にはよいものではないのです。またチューハイなど砂糖も入っている飲料はさらに注意が必要です。
それから、お酒を飲むと口の中が乾いた感じになる人も多いのでは。唾液はお口の中を清潔に保つ役割もあるので、乾いた状態だと虫歯になりやすいんです。ですので、飲酒の後は特に歯磨きをしっかり行ってください。
この時期はまだ花粉症で辛い方も多いと思います。花粉症で鼻が詰まると口呼吸になり、お酒を飲んだときと同じく口が乾燥して唾液が減った状態に。耳鼻科に通院するなどして鼻の通りをよくすることは歯の衛生にもつながります。また、匂いや味がわかりにくくなって過食になり、虫歯リスクも高まる場合が考えられます。
この時期は歯にとって過酷な時期です。なるべく時間を見つけて歯科に来てくれれば、しっかりサポートしますよ。
先生のプロフィール・クリニック
竹山 旭
大阪歯科大学歯学部歯学科卒業。大阪歯科大学大学院歯学研究科口腔外科学専攻博士課程修了。いくつかの歯科大学の講師などを歴任後、2019年、大阪府堺市に「竹山歯科口腔医院」開院。株式会社NOVENINEの代表取締役歯科医師を務め、口臭から疾患の早期発見につなげる歯ブラシや、オンライン歯科相談窓口の開発・運用に携わっている。研究歴、受賞歴多数。主な著書に、『歯科医療を通じて,ヘルスケアの未来を創る。IoT スマート歯ブラシ“SMASH”の開発』、『医療・介護の現場で役立つベーシックオーラルケア BOCプロバイダー入門』(2020長縄拓哉との共著)などがある。
NINE DENTAL 心斎橋PARCO
大阪府大阪市中央区心斎橋筋1丁目8-3 心斎橋PARCO10F
06-4708-8882
10:00〜20:00(最終受付19:00)
https://www.tdoc-dent.org/nine_dental/
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