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urawa

2024.02.27

Welpa浦和開業記念!「ベストパフォーマンスのためのセルフケア」イベントレポート

パルコが提案するメディカルモール「Welpa(ウェルパ)」が浦和 PARCO7 階にオープンしました。オープンに先立ち行われた内覧会では、元サッカー日本代表で現在は腸内細菌の研究をベースに、ヘルスケア事業やフードテック事業を展開する AuB(オーブ)株式会社の代表を務める鈴木啓太さんをお招きして、ご自身の腸活やセルフケア、アスリートたちの腸内環境について、効果的な食事の仕方などを伺いました。今すぐにでも取り入れられそうな腸内環境のセルフチェックや腸内細菌の可能性を知ることができた貴重なトークイベントになりました。

Text & Photo Kaori Tomabechi

いつまでもスタジアムに通うためには健康であること

―医療モール「Welpa」は、「自分をケアする場所」として病気になってからではなく、なる前に定期検診や検査、日常的なセルフメンテナンスに役立つ商品・サービスを提供しているのですが、どんな印象を持たれましたか?

 

鈴木:とてもいいコンセプトですよね。仕事でドクターと話していると「病気になってからじゃ遅い」とよくいっています。歯科医も「虫歯になってからでなく、毎月 1 回来院すれば大丈夫なのに」といいます。予防・未病とはいいますが、人間は顕在化してないと動かないですよね。
PARCO で買物するついでに立ち寄ってほしいとのことですが、Welpa に行くついでにPARCO で買物するくらいが良いと思いますよ、皆さん(笑)。

 

 

―セルフメンテナンスという意味では腸活も同じだと思いますが、啓太さんは何がきっかけでAuBを起業されたのですか?

 

鈴木:選手引退のときに周囲からは、「監督になるだろう」「クラブに残るだろう」といろいろ噂されましたが、その頃はクラブ経営に興味がありました。その考えを突き詰めると、サポーターがいつまでも元気にスタジアムへ通えるように健康でいてほしいと思うようになりました。 きっかけになったのは母親です。毎試合、静岡から埼玉へ応援に来てくれていたのですが、やがて「行くのが大変」と漏らすようになり、好きなことも元気でなければ続けられないなと考えるようになったのです。

 

そこで自分が現役時代に実践していたコンディショニングやセルフケア、食事方法、腸内環境などを調べていくと皆さんの健康にも役立ちそうな発見がありまして、これを追求したいと思うようになりました。しかも、自分の周りにはアスリートという特徴的な被験者がたくさんいたので、そのデータを集めて、サポーターやチームの方を健康面で貢献できたら、こんな素敵なことはないなと思いました。

冗談を交えながらセルフケアについて語ってくれた鈴木啓太さん

腸内環境を整える朝のルーティンとは?

―そんな思いがあったのですね。では日ごろ、どんなセルフケアをされていますか?

 

鈴木:朝のルーティンがありまして、朝起きたら最初に歯を磨きます。何故かというと、口の中と腸内環境は密接につながっていて、口の中の虫歯菌や歯周病菌が腸に入ると悪さを起こすといわれているからのです。それらの菌は、うがいでは落ちないので、歯磨きをしています。そのあとは白湯を飲んでお腹を温め、軽くランニングし、食物繊維を摂る。

 

 

―お腹を温めることも重要なのですね。

 

鈴木:腸内菌が活性化する最適な温度というのがありまして、それが「37 度」といわれています。我々も研究でも菌を培養するときに培地を 37 度に温めてから行っています。よく「体温を上げると免疫力がアップする」と耳にしたことありませんか?それは腸内細菌が温まり菌が活性化するからです。
古代ギリシャの医師で「医学の父」と呼ばれるヒポクラテスという人は「すべての病気は腸から始まる」といっていて、紀元前のころから「腸が大切だ」といわれているんですよ。

 

 

―そうなのですね。あと食物繊維はメニューでいうとどんなものでしょう。

 

鈴木:おすすめは AuB の商品ですけど(笑)。僕はできる限り毎日の食事から摂取するようにと伝えています。食物繊維といってもいろんな種類があるので、栄養素的にも、腸内細菌的にも、いろんな種類の食物繊維を摂っていただきたいです。人に食の好みがあるように、腸内細菌も種類によって餌になるものが違います。要はいろんな食物繊維が必要なのです。また、菌も人間と同じように朝はお腹が空いているので、朝はちゃんと餌を与えてあげることが大切です。

 

―私たちでも真似ができますね!

 

 

自分の腸内環境がわかる簡単セルフチェック方法

 

―啓太さんは自分のコンディションを把握するためにどんなことをしていますか?

 

鈴木:それでいうと、ウンチをセルフチェックしています。

 

―どんなところをチェックするのですか?

 

鈴木:ポイントは色、形、におい、頻度。皆さん、ウンチの色が黄土色っぽいときと黒っぽいときがあると思いますが、それはなんで違うか分かりますか?
この違いは酸性かアルカリ性かの違いなのです。黄色っぽいと酸性、黒っぽいとアルカリ性のウンチが出ます。テレビや雑誌で「抗酸化」とか「酸化を予防」とか目にしたことありませんか?人間の体は酸性になると良くないイメージがありますが、実は腸内環境は酸性の方がいいと言われています。

 

―そうなんですか!それは知りませんでした。

 

鈴木:だから、ウンチは黄色っぽいほうがいいんですと言われています。あと皆さんは「短鎖脂肪酸」という言葉を聞いたことがありませんか?黄色っぽいウンチは短鎖脂肪酸が体内でたくさん作りだされているという意味になります。その腸内環境の状態を維持できるといいというわけです。ちなみにアスリートは短鎖脂肪酸を作り出す菌を多く持っています。

ここからがポイントで、腸内細菌の種類を多く持つことが大切なのです。菌も多様性の時代なんですね。そのためには子供の頃から外で遊ぶようにしたり、たくさんの人と触れ合ったりすることが必要だといわれています。
さらに先ほども言いましたが、菌を育てるために餌を与えることが必要です。野菜が好きな人もいれば、お肉が好きな人がいるように、菌も好きな餌が違うので、バランスよい食事を心がけましょうといわれているのです。


―そういうことなんですね!


鈴木:僕は自分のウンチを 30 年見続けてきたから、その日の食事から明日はどんなのが出
るか分かるようになってきました。


―すごい!これは手軽にできるセルフチェックですね。

 

腸内環境や腸活の大切さを熱弁!

腸内環境を調べてみたい気になるアスリートは?

―これまで、啓太さん以上にコンディショニングやセルフケアに気を使っていた選手はいましたか?

 

鈴木:そうですね。細貝(萌)や阿部(勇樹)、柏木(陽介)、あとは槙野(智章)ですかね。でも、いまの現役選手のほうがもっと気を使っています。特に海外で活躍している選手はシェフを連れて行ったり、自分で栄養学の勉強をしたりしていますよ。AuB でも選手たちの腸内細菌を調べて、それをコンディショニングに活かしてもらっています。

 

―では、いま啓太さんが腸内環境を調べたいアスリートはいますか?

 

鈴木:自慢じゃないですが、AuB は世界で一番アスリートのウンチを持っていますからね(笑)。それでもまだ(メジャーリーガーの)大谷(翔平)選手のところまで辿り着いてないですね。どんな腸内環境のデータが出るのか、何を食べているのか、とても気になりますね。

 

―現役選手の意識が高まっているのは啓太さんの影響があるのでは?

 

鈴木:そうだったらうれしいですけど、選手たちは世界との差をフィジカル面で埋めようとしているのではないでしょうか。大谷(翔平)選手が「憧れるのをやめましょう」と言っていましたが、僕らの時代は海外選手にまだ憧れていましたが、いまの現役選手は海外選手と対等に戦う立場として、自分に何が足りていないか、何を身につければいいのかしっかり考えています。
アスリートがそうやって AuB を活用しているのを、一般の方へも落とし込める形にして、みなさんの健康意識を高めていくことを今やっています。


―それはとても素敵ですね。そのためにも日々のセルフケア、セルフチェックが大切だということが分かりました。とても参考になる話をありがとうございました。

 

 

※本記事の内容は鈴木啓太さんと AuB 株式会社の研究結果および見解に基づくものです。 実際の身体の調子には個々人ごとに異なる背景がございますので、かかりつけ医など身近 な専門家の意見も参考にご自身の健康をご判断していただくことを推奨いたします。

 

 

 

●登壇者プロフィール
AuB 株式会社 代表取締役 CEO 鈴木啓太
静岡県に生まれ育ち、小学校時代は全国準優勝。中学校時代は全国制覇を成し遂げ、高校は東海大翔洋高校へ進学。その後 2000 年に浦和レッズに加入。2015 シーズンで引退するまで浦和レッズにとって欠かせない選手となる。2006 年、オシム監督が日本代表監督に就任すると、日本代表にも選出され、初戦でスタメン出場。以後、オシムジャパンでは、唯一全試合先発出場を果たす。現在はサッカーの普及に関わるとともに、腸内細菌の研究をベースに腸ケア商品を開発・販売する AuB 株式会社を立ち上げ、「すべての人を、ベストコンディションに。」をミッションとして日々研究をするなど、スポーツビジネス、健康の分野でも幅広く活動。

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