2022.03.04
Welpa相談室 vol.02知覚過敏、歯ぎしりはどうやって解決する?
気になっているけど、病院へ行くのはちょっと大袈裟だから…とほったらかしている身体や心のお悩み、ありませんか? Welpa相談室では、そんな日々のモヤモヤに耳を傾け、わかりやすくお答えします。第2回は、前回に引き続き歯のお悩み。知覚過敏、歯ぎしりはなぜ起こるのか。どうしたら解決できるのか。Welpa心斎橋にあるNINE DENTALの竹山先生にお話を伺いました。
Illustration Yukiko Kata
Text & Edit RCKT / Rocket Company*
お悩み:冷たいものを飲むと、歯にしみるような痛みが走ります。市販薬で間に合わせたいのですが…
その痛みの原因が明確に「知覚過敏」の方は、市販の知覚過敏予防の歯磨き粉や、硝酸カリウムが入っている歯磨き粉で、ある一定の効果を望めます。ただし、それが本当に知覚過敏なのかどうか。もしかしたら、しみているのは虫歯かもしれないし、歯周病で歯茎が下がったことによる痛みかもしれません。その場合、硝酸カリウムが入っている歯磨き粉を使っても一時的に痛みがマシになるだけで、繰り返しているうちに別の病気が進行してしまい、結果、神経を取らなきゃいけない、歯を抜かなきゃいけないという深刻な事態に発展するケースも。人間の体は優秀なので、痛みを抑えるようにできているんです。特に口の中は、たくさんの神経がはりめぐらされている場所。歯茎も歯もあちこち痛いという状態はそう長く続かず、だんだん身体が脳を騙そうとして、最も痛いところだけが顕在化するので、他の部位は痛みを感じなくなってしまう。痛くなくなったからといって、完治したわけではない、ということを意識してください。痛みが長引くなと思ったら、迷わず歯科に相談してみましょう。
お悩み:どうやら寝ている間に歯ぎしりしているみたいです。治す方法はありますか?
実は、就寝中の歯ぎしりのメカニズムはまだ明らかになっていません。ご自身でできる対策を挙げるとしたら、日中のストレスをなくすことです。ただ、それは簡単なことではないですよね。私たち歯科でできる治療法としては、寝ている間に付けるマウスピースを提供することです。例えば、食べ物の中に小さな砂が混ざっていたら、噛み切らずにぱっと口から出しますよね。そういった反射が起こるので、硬いマウスピースをつけている間はグッと噛まない。歯の負担も、顎への負担も減らせるんです。歯ぎしりがひどい方は、マウススピースを使えばある程度寝られるようになるはずです。ただ、これはあくまでも原因療法ではなくて対処療法。歯ぎしりを放置しておくと、そのうち歯が削れていきます。心配な方は、本来尖っているはずの犬歯が削れていないか、奥歯がつるっと平坦になっていないかを確認してみてください。削れた状態で噛み合わせが低くなっていくと、顎への負担が大きくなり、顎関節症にもつながってしまいます。歯ぎしりは怖い症状なので、気になったら放っておかずに歯科に相談してみてください。
先生のプロフィール・クリニック
竹山 旭
大阪歯科大学歯学部歯学科卒業。大阪歯科大学大学院歯学研究科口腔外科学専攻博士課程修了。いくつかの歯科大学の講師などを歴任後、2019年、大阪府堺市に「竹山歯科口腔医院」開院。株式会社NOVENINEの代表取締役歯科医師を務め、口臭から疾患の早期発見につなげる歯ブラシや、オンライン歯科相談窓口の開発・運用に携わっている。研究歴、受賞歴多数。主な著書に、『歯科医療を通じて,ヘルスケアの未来を創る。IoT スマート歯ブラシ“SMASH”の開発』、『医療・介護の現場で役立つベーシックオーラルケア BOCプロバイダー入門』(2020長縄拓哉との共著)などがある。
NINE DENTAL 心斎橋PARCO
大阪府大阪市中央区心斎橋筋1丁目8-3 心斎橋PARCO10F
06-4708-8882
10:00〜20:00(最終受付19:00)
https://www.tdoc-dent.org/nine_dental/
※WEB予約後に『WEB問診』を行うとスムーズにご案内が可能です。